機械式高級時計の用語集
- コンプリケーテッド・ウォッチ
- 「永久カレンダー」「ミニッツ・リピーター」「トゥールビヨン」などといった、いわゆる「複雑機構」を搭載した高度な複雑時計のこと。
- コンプリケーション
- 機械式複雑時計の総称。
- グランド・コンプリケーション
- 複雑機構(コンプリケーション)を複数搭載した超複雑時計のこと。
- クロノグラフ
- ストップウォッチ機能を備えた腕時計のこと。
- モノプッシャー
- クロノグラフのボタンは通常、「スタート/ストップ・ボタン」と「リセット・ボタン」に分かれている。これらを1つのボタンで行なうクロノグラフのこと。一部の高級クロノグラフにのみ採用されている。
- フライバック・クロノグラフ
- ストップ、リセット、再スタートを1つのボタン操作で行なう機構。フランス語で「ルトゥール・アン・ヴォル」。
- スプリットセコンド・クロノグラフ
- クロノグラフに途中経過時間(スプリットタイム)を計測する機能を加えたもの。クロノグラフの中でも特に難易度の高い複雑機構(コンプリケーション)。ドイツでは「ドッペルクロノグラフ」、フランスでは「ラトラパント」、イタリアでは「ラトラパンテ」、日本では「割り剣」などと呼ばれている。
- トゥールビヨン
- 重力の影響を受ける時計の心臓部分そのものを回転させることで、精度への影響を解消する複雑機構(コンプリケーション)。ガンギ車から先の機構をまとめた「キャリッジ(ケージ)」を回転させる。
- フライング・トゥールビヨン
- トゥールビヨンは基本的に、ブリッジで支えながらキャリッジ(ケース)を回転させている。ところが、そのブリッジが見えないようになっているトゥールビヨンのこと。キャリッジがまるで浮いているように見えることから名づけられた。
- ミニッツリピーター
- 現在時刻を音で知らせる音響系の複雑機構(コンプリケーション)。ケース横の突起をスライドさせると起動する。
- 永久カレンダー
- うるう年を自動的に補正する機構を備えた複雑機構(コンプリケーション)。ほぼ同様の機能をもつ「年次(アニュアル)カレンダー」では、うるう年を判別できない。ちなみに、本来うるう年であるはずの2100年はうるう年ではない。これは100で割り切れ、400で割り切れない年にはうるう年はないというグレゴリウス暦の例外的なルールによるもの。このときはカレンダーを調整する必要があります。
- ムーンフェイズ
- 1日24時間の太陽暦とは別に、約29.53059日のサイクルを搭載させて、月の満ち欠けを表現する複雑機構。「永久カレンダー」や「年次カレンダー」とセットになっているものも多い。